» ふるさとの里山を愛する会(ふるさとのさとやまをあいするかい)|ふじのくに ささえるチカラ

ふるさとの里山を愛する会(ふるさとのさとやまをあいするかい)

「里山アート紀行」を通して
日本中から人が訪れる町へ


ふるさとのさとやまをあいするかい

ふるさとの里山を愛する会


代表/土屋誠一(彫刻家):右
事務局/松本修(喫茶こもれびオーナー):左


取材日:2011.11.17

のどかな里山のなかで「自然に」生まれたアートイベント

「ふるさとの里山を愛する会」は、島田市金谷地区(旧金谷町)に住む工芸家やアーティスト、茶農家や喫茶店主たちの集まり。サンドブラスト作家であり彫刻家である土屋誠一さんが代表、「喫茶こもれび」のオーナーである松本修さんが事務局を務める。
 諏訪原城跡や旧東海道石畳などの史跡と、のどかな里山風景が残る金谷地区は県内屈指の茶産地でもある。2009年には、同町が編入した島田市と牧之原市にまたがる形で静岡空港が開港した。ふたりともこの界隈の出身で、約10年前に「喫茶こもれび」が開店してから知り合いとなり、自然に話をする機会が増えていった。
 その頃から、自然豊かな環境を求めて移住する人や、工房やギャラリーを構えるアーティストも増えてきたという。それにつれ「ワークショップなど、なにかイベントをやりたいね」といった会話が彼らの間で交わされるようになった。2008年にはそれら有志が、この地を訪れた人に史跡やギャラリー、食事処や景観を楽しめる場所を案内する「里山散策マップ」の制作に取りかかる。
 マップ制作と並行して協議したのが、田園風景に囲まれた数ヶ所のアートギャラリーを巡る「里山アート紀行」だ。空港の開港を目前に控え、将来この界隈が玄関口となることも「何かやりたい」という気持ちを後押しした。
 それから毎年11月上旬の3日間をつかって、当イベントを開くようになった。初回参加者は作家のみだったが、2回目からは茶農家や茶農協にも参加を要請。各ギャラリーで作品を展示し、鑑賞後にお茶のおもてなしサービスをするようになった。お茶とアート、里山風景が融合した全国でも珍しい試みは、少しずつ芽を伸ばしている。


以下、インタビュー

1. 「アート」をキーワードに地域を活性化

イベントのためのイベントにはしたくない
いつ来ても「いいなあ」と思われる町に

土屋:アートを打ち出したイベントは、今では様々な場所や形で行なわれています。私は、それを一過性のものにしたくなかった。「里山アート紀行」を打ち出すことで、金谷の良さを知ってもらう。その後はいつでも来たいときに来ていただく、というスタンスにしたかったのです。そうやって徐々に徐々に来訪者が増えてくれるといいな、と。ですからイベント時も各自が各々の工房で作品をならべていますし、2回目から茶農家さんにもご協力いただいています。なにせ、お茶は金谷の基幹産業ですから。
会ができる前から、何か地域に貢献したい、という気持ちがありました。旧金谷町時代に「町づくり100人会議」という地域活動に参加して、旧東海道石畳の復元に尽力したりしました。
 私と同じ気持ちを抱いている人は、やはりいらっしゃった。このイベントもそういう人たちとの縁やつながりがあって、実現した企画です。

2. 地元が誇る「茶」と「志戸呂焼」

作品鑑賞後のティータイムで会話も弾む

松本:当イベントはお茶とアートが融合した企画ということで、島田の特産品と伝統工芸「志戸呂焼」も紹介できるいい機会です。お客様が作品を鑑賞した後にお茶をお出ししていますが、のどかな風景を前に会話も弾みます。「金谷って、いいですね」というお声を多くいただいています。
 芸術の秋ということで毎年秋に開催してきましたが、新茶の時期も含め年に2度ほど開催できたらいいな、と思っています。

3. 町としての課題

作家や茶農家だけでなく
町全体での地域振興を

松本:2007年から個人的に、地域活性化に向けての勉強会などを行なっています。地区の皆さんと地域の特性を生かしたイベントを企画するために、フットパス(散策路)整備など、通年を通して集客できる基盤づくりをしたいですね。諏訪原城跡を核としたイベントも今後の鍵を握っています。「里山アート紀行」に関しても地場産品の販売など、地域の皆さんの協力を得たものにしていきたい。
土屋:「里山アート紀行」は、県が企画する「空港ティーガーデンシティ」構想にもピッタリだと思います。他地域の方々へPRしながら、地元の人たちが地元の良さを見直し自信を持つことにもつながっていきます。少しずつ認知され広がっていって、いずれは空港を使って遠くから来ていただけるよう、全国に向けて発信したい。地域住人との関わり、人材の育成、ネットワークづくりとPRがこれからの課題です。

.


ふるさとの里山を愛する会

島田市菊川1322-1(喫茶 こもれび) TEL 0547-46-5551


ふるさとの里山を愛する会(ふるさとのさとやまをあいするかい)

- 活動実績 -

2008島田市在住の作家を中心に「里山散策マップ」作成(25000部)
第1回「里山アート紀行」開催
2009第2回「里山アート紀行」開催、地域の茶農家、
茶農協も参加
2010第3回「里山アート紀行」開催
2011第4回「里山アート紀行」開催


一覧に戻る(TOPへ)