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cafe CAPU(かふぇ・かぷー)

アットホームな空間を活かしたミニライブ
小さなカフェが街に文化をつむぎだす


かふぇ・かぷー

cafe CAPU


杉山 知里


取材日:2012/12/18

普段聞けない生の音楽を身近に楽しめる空間

 静岡市中心街にある常盤公園のすぐそばに、小さなカフェ CAPUがある。かわいらしく、こじんまりとした佇まいからはうかがい知れず、普段あまり聴くことのできない生の音楽ライブがここを舞台に開かれる。クラフト作家や画家、書家の個展の場所にもなり、街なかのちょっとした文化発信所になっている。
 カフェをきりもりするのは杉山知里さん。店を開いた10年前には、今のような姿になるとは思ってもみなかったという。当時、杉山さんは何らかの店をやりたいとは考えていたものの、具体的な計画を練るまでもなく過ごしていた。ある時、隣の美容室の店主から、この店舗が空くという情報を得た。店舗を借りることを決めたあとにカフェとすることを決めたというくらい、流れに身を任せる形で開業した。
 店で出す料理を盛る器を決める過程で陶芸家と知り合い、その個展を開いたことをきっかけに何かが動き出した。個展を開く場所として知られたら、画家や写真家など他の作家たちとのつながりが出来てきた。幾つかの個展を開くうちに、今度はミュージシャンとも知遇を得て、ライブを開くようになった。最初のうちは近隣のミュージシャンだったが、次第に輪がひろがり、遠方からも音楽家がやってくるようになった。モンゴルの伝統的歌唱法のホーミーで歌い馬頭琴を奏でる音楽家、ジンバブエの楽器ムビラの演奏をするミュージシャンなど、いつのまにか珍しい音楽を聴くことができる場所に発展していった。
 ライブ会場は店の2階で、最大収容人数が20人ほどという小さな空間である。昭和に建てられた木造家屋の内装がアットホームなムードをかもしだし、リラックスした気分で音楽の世界に浸ることができる。音楽に親しむのに最適な場所と言えるかもしれない。


以下、インタビュー

1. 風が吹いた

自然体で始めたらいろんな人が集まってきた
聴いて、演奏して、気持ちのいい空間に

 この店は「カフェをやるぞ」と意気込んで始めたわけではなく、何か風に押されるようにして始めました。いつの間にか個展やライブの場になってきてはいますが、最初からこうしようと思ってはおらず、たんたんと自然体で流れにまかせていたら、人とつながって動きだしたんです。
 私は個展をやるにしろ、ライブをやるにしろ、出会いとタイミング次第だと思っています。ムビラ奏者の方は、たまたまカフェにお茶を飲みに立ち寄った方で、この店でライブができると会話するうちにコンサートすることが決まったくらいです。
 ライブ会場となる2階は、20人入ればいっぱいという小さな空間ですが、演奏者と観客の距離が近く、じっくりとライブを楽しめるようです。ミュージシャンの方も「演奏していて気持ちいい」といってくれます。ミュージシャン達とつながりができたことで、ここでだいたい、1年に15回くらいの頻度でライブコンサートを開いています。

2. 作家は伸びる

一途にがんばっている人を応援したい

 個展をやるときは、自分が気に入ったものが対象になりますが、とにかく気持ちがこもったものを作る人を応援したいですね。今はものづくりする人はたくさんいて、腕前のいい人もいますが、それだけではなくて、創作に葛藤がある人であってほしいです。作らない、描かない日が続いたら死んでしまうというくらい創作にのめりこんでいる人の個展をやりたいです。作家は自分の作品を作って発表してはき出すから次の創作に移れるので、作家の力を伸ばすために発表の場を提供することで支援したいです。

3. 活動の広がり

積極的にイベント参加して人とつながる
作家やお客さんとふれあう機会を増やす

 最近は、人とつながりたいという気持ちが高まっていて、クラフトマーケットのようなイベントへの出店を積極的にやっています。イベントでは自分自身もその場で料理を作るのが楽しいし、作家さんもお客さんもテンションが高くなっていて、ライブ感があって楽しくコミュニケーションができるので、つながりが生まれやすいんです。大きなイベントだけでなく、地域でやる小さなイベントにも注目していて、よさそうだったら参加しています。
 2013年は、クラフト展で知り合った作家さんの個展を開こうと思っていますし、店に常設展示しているクラフト作品もそうしたイベントで知り合った作家さんのものがあります。いい出会いがあれば次に広がっていきます。
 私の理想は、そこにたんたんと有り続けることです。この小さなカフェが、ずっと関わる人にとって気持ちの良い空間であることが願いです。


cafeCAPU

静岡市葵区常盤町3-6-13 TEL 054-252-5343


cafe CAPU(かふぇ・かぷー)

- 略 歴 -

2002cafe CAPUを開業。陶芸作家の個展を開く。以降、年数回の個展を開催
2005初めてライブを開催。以降、年に数回~十数回のペースで開催


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