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ARTS & CRAFT 静岡 (あーつ・あんど・くらふと・しずおか)

クラフト作家の魅力を引き出す場を作る
人のふれあいをはぐくむ手創り市


あーつ・あんど・くらふと・しずおか

ARTS & CRAFT 静岡


代表 名倉 哲 (左)
米澤 あす香 (中央)
川手 幸子 (右)


取材日:2012/11/11

東京で始まったクラフトマーケットを静岡の環境を活かして展開

 東京・池袋駅からほど近い雑司ヶ谷にある鬼子母神と大鳥神社。ここで月に一度「手創り市」が開催されている。全国のクラフト作家が集まる人気の高いイベントだ。このイベントを取りまとめる名倉哲さんは静岡市清水区の出身。その名倉さんが静岡でも手創り市を広げようと、仲間とともに ARTS & CRAFT 静岡を立ち上げて活動している。米澤あす香さんと川手幸子さんは静岡在住のスタッフだ。
 静岡手創り市の開催場所は、静岡懸護国神社で、春(4月)と秋(10月)の年2回開催している。護国神社は骨董市など市がたつ場所として知られる。名倉さんが企画書を作って神社に相談に行ったときも、こころよく応じてくれたという。緑豊かで池もある落ち着いた空間で、やわらかい木漏れ日が差し込む中、クラフト作家と来場者のふれあいの場になっている。
 ARTS & CRAFT静岡に出展する作家は、生業として作品を作っている人、また、生業にすることを目指す人に限られる。作品も展示も一定以上のレベルが保持されているのが魅力だ。来場者はそれを楽しみながら会場内を行き来し、時に作家に作品の解説を聞く。そうやって作家の存在が知られ、作家のファンも増えていく。
 2012年は護国神社以外にも活動の場を広げた。静岡市足久保にある木藝舎satoにて「くらしのこと市」を開催。ARTS & CRAFT静岡より小規模ながら、全国のクラフト作家が出展した。建屋が利用できる会場であることを活かして、作家を檀上にあげてトークショーも開くなど新しい試みも導入した。
 名倉さん含めスタッフはわけへだてなく何でも役割をこなす。自分たちがやりたいからやっているという姿勢がすがすがしい。出展される作品だけでなく、手創り市の運営自体が人間の手によって磨かれている。


以下、インタビュー

1.  クラフトマーケット

ものづくりをする人を応援したいという思い
全国のクラフト作家が参加できる場に結実

名倉:東京の雑司ヶ谷でこの活動を始めたのですが、その前は、運営するカフェをギャラリーとして作家を紹介する場にしていたんです。たくさんの作家たちと知り合うようになって、ものづくりを生業とする作家たちを応援したい、紹介したいという思いが強まっていきました。クラフトマーケットとして手創り市を立ち上げ、東京ではもう7年になります。私は静岡市出身なので静岡にも活動を広げ、2年半になりました。
 出店する作家は全国を対象に公募しています。北海道から鹿児島まで広い範囲から参加します。静岡が特に多いということはありません。しかし全国から作家が集まるので、静岡の地元文化に自然に興味をもってもらって交流が生まれるようです。宿泊施設や、食事どころを作家に紹介しますが、紹介するのは地元の個人店に決めています。クラフト作家と同じように「個人の仕事」を発信していきたいからです。外から来た人にこそ「地のもの」を知ってもらう必要があると思っています。

2. 静岡縣護国神社

山、木、池、クラフト市に適したロケーション

名倉:静岡で手創り市を開くにあたっては、当初から静岡縣護国神社のことを考えていました。山と緑を背景にした本殿がすばらしく、池をぐるりと囲む道があり、木々の中を回遊できるのが魅力です。こうした場所だからやりたいっていう思いがありました。
米澤:会場でたまたま作家さんと来場者の会話が耳に入ったんです。「3回まわってきたけど、やっぱりこれがいい」って器を購入していました。北海道から来た作家さんは「静岡にまた来たい」って言っていました。そういうやりとりを聞くとスタッフとしてジーンときます。

3. 自主的に動く

スタッフそれぞれが責任を持って動く
今後も継続していくことを常に考えている

名倉:僕らはイベントでの案内、警備、駐車場係などあらゆる仕事をスタッフで分け合って運営しています。サイト運営なども合わせてスタッフそれぞれの自主性に任せています。ボランティアではなく、ちゃんと手当を出すのも、責任ある仕事をしてもらいたいからです。楽しいことだけじゃないし、理想と現実を知って動くことが継続するために必要なことです。開催後は反省会をして次に活かしています。様々なことに意識的になって続けていくことが重要ですから。
川手:「くらしのこと市」では初めてスタッフが運営するカフェ営業を試みました。出展する作家が作った器を使って盛り付けます。作家が込めた思いを感じながら、暮らしの中で器をどう使えばいいのか、想像しやすいように心がけました。作家さんとつきあうと、作家さんの視点の独自性、繊細さに学ぶことが多いです。静岡はまだまだクラフトのことがよく知られていないように思えます。クラフトのことをもっとみんなに知ってもらいたいです。


 <連絡先> 03-3956-2254(名倉)


ARTS & CRAFT 静岡 (あーつ・あんど・くらふと・しずおか)

- 略 歴 -

2006東京・雑司ヶ谷の鬼子母神で「雑司ヶ谷手創り市」を始める。毎月開催
2010静岡縣護国神社にて「ARTS &CRAFT静岡手創り市」を開催。以後、年2回、4月と10月に開催
2012静岡足久保木藝舎satoにて「くらしのこと市」を開催


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