» 静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会(しずおか・かんぬ・えいがぷろじぇくとじっこういいんかい)|ふじのくに ささえるチカラ

静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会(しずおか・かんぬ・えいがぷろじぇくとじっこういいんかい)

小さな映画祭が地道な活動と高い信念により
7万人規模の街をあげての大イベントに成長


しずおか・かんぬ・えいがぷろじぇくとじっこういいんかい

静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会


副実行委員長 藤永祐太郎


取材日:2013年07月24日

地元の若い力が静岡市の価値を内外に広める

 毎年5月のフランス・カンヌ映画祭の時期に合わせて、その姉妹都市である静岡市で、シズオカ×カンヌウィーク(シズカン)というイベントが2010年より開催されている。このイベントを主宰しているのは、新聞記者の岸田琢磨さんが代表を務める、静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会だ。このグループは、20〜40歳のさまざまな業種の男女約10人が有志で集まっている。岸田さんは、静岡市の街づくりのためにさまざまな活動をしている。そして初回から市民スタッフとして参加していた藤永祐太郎さんは、26歳の若い活力と志を認められ、4回目となる2013年から副実行委員長に任命された。彼はこれから先、この委員会を担っていく存在である。
 第1回目は、静岡市七間町名店街の一部とその通りにある映画館だけでの規模だったが、回ごとに協力する人や企業が増え、3回目からは静岡市の共催も得た。4回目では、市内4カ所の映画館上映、市内3カ所のマルシェ(フランスの市場)、カンヌをイメージした海辺での大型スクリーンによる映画の無料上映など、規模が大幅に拡大していき、一週間で12万8千人の来場者を記録した。さらに静岡市教育委員会協賛により、期間中に静岡市中の公立小中学校でフランス風の給食が提供されるなど、各団体や企業による関連イベントも含めると、静岡市をあげての大イベントとなっている。
 シズカンを立ち上げた一番の理由は、地元を盛り上げたいという思いだった。静岡がもともと持っていて世間にあまり知られていない価値を掘り起こして、それを世に広めていこうという目標にちょうど当てはまったのが、姉妹都市のカンヌと映画だった。委員会は、最初、映画を柱にどのようなコンテンツを作っていくか苦労したそうだ。マルシェに出店する店も、フランスのイメージに合う内容のものに徹底している。映画館や屋外で上映する映画の内容にも、非常に気を配って決めている。すべては街づくりのために。
 藤永さんは、すべての地方都市が主役になれる価値を持っていると言う。自分たちがその価値を活かす成功例の先陣を切りたいという思いで、今後もこのシズカンを通じて静岡市を盛り上げていくだろう。


以下、インタビュー

1. 地道な活動

イメージを貫きハイレベルのイベントを定着
静岡市の魅力を地元の人々に伝え活力に変える

 藤永さん(以下同)/最初は、地道な活動の積み重ねでした。私たちが大切にしている基準は、イベント全体がフランスのイメージに合っていて洒落ているということです。初回の時、マルシェの土台づくりとして静岡市で評判の良い飲食店・物販店各店を担当者が1件ずつ廻り、出店参加のお願いをしていました。来ていただく方々にとって全体のイメージが固まったイベントを提供したいからなのです。
 今ではたくさんの会社に協賛していただいていますが、初回はほとんどゼロからのスタートでした。イメージ作りを徹底したことで、明確な主旨が伝わっていったと思います。それと、静岡がカンヌの姉妹都市だということを内々だけでなく外にも発信するため、フランス語に長けたメンバーが、フランスの企業や大使館などを廻り、後援していただくようになりました。
 私たちのこのような活動を通じて、静岡市の人たちが自分たちの街の魅力を自覚して、それを皆が外に発信していけるような流れを作りたいです。

2. 映画祭

3日間、街中で続く日本版のカンヌ映画祭

 映画関連のイベントでは、市内映画館でのさまざまな企画上映や、野外映画祭として海辺に大型スクリーンを設置して夜7時から映画上映をしました。雨風などの対策が非常に大変でしたが、これはカンヌとの関係を印象づける素晴らしい企画になりました。その他、映画予告編コンペティションでは、映画予告編を公募し受賞作品の受賞式なども行います。
 今後もシズカンを通じ「静岡」を題材にした映画の発信もしていきたいです。この地域自体が映画になる魅力を持っているんですよ。

3. 若い世代に向けて

地域の若者が活き活きと輝くイベントづくり
子どもが自然に芸術に関われる豊かな文化へ

 シズカンでは、たくさんの学生ボランティアに参加していただいています。彼らには、その活動に自分なりの価値を見いだせるよう、何でも気軽に提案できるようにしています。デザインワークなどは、地元の若いクリエーターの方々などに協力いただいています。そのように地域の若者が、挑戦する楽しさと失敗する勇気を持てるようになれば、街も活気づくと思います。そんな実感と確信が持てるようなお手伝いをしていきたいのです。
 今後は、このイベントの一貫として教育の分野にも関わっていきたいです。教育は重要です。子どもの時から演劇や映画などの芸術に関わることは、豊かな街づくりにつながります。そのような文化が定着する仕組み作りをしていきたいです。
 地方には文化芸術を含めて世界に通用するものはたくさんあります。静岡市には土地が持っている豊かさがあり、文化芸術が定着しやすく、人々が精神面でも豊かさを育む要素を兼ね備えていると思っています。


静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会

東京都渋谷区渋谷1-4-1 1F 03-5778-3175


静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会(しずおか・かんぬ・えいがぷろじぇくとじっこういいんかい)

- 略 歴 -

2009静岡×カンヌ×映画プロジェクト実行委員会発足
2010市民有志で、シズオカ×カンヌウィーク2010開催
2011シズオカ×カンヌウィーク2011開催
2012静岡市共催のもとシズオカ×カンヌウィーク2012開催
2013シズオカ×カンヌウィーク2013開催


一覧に戻る(TOPへ)