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NPO法人 クリエイティブサポートレッツ(えぬぴーおーほうじん・くりえいてぃぶさぽーとれっつ)

価値観をごちゃまぜにして新しいものを
誰でも何か表現できる自由なアートの力


えぬぴーおーほうじん・くりえいてぃぶさぽーとれっつ

NPO法人
クリエイティブサポートレッツ


理事長 久保田 翠


取材日:2011.12.7

誰もが参加できる自由で寛容な社会のためにアートに取り組む

 NPO法人クリエイティブサポートレッツはとにかく自由だ。創立者の久保田翠さんは「ごちゃまぜであること」を重んじる。障害支援施設を運営するが、障害の有無は関係なく出入り自由で、悩みのある人、やりたいことがある人、なんでも話を聞く。斬新な切り口のアートイベントも仕掛ける。アートが本来持っているはずの自由さを世間に見つめ直してもらって、障害者とか健常者とか、うまいとかヘタだとか、いちいち分類しなくとも皆が自然に参加できるような寛容な社会の実現を目指している。
 レッツを立ち上げるきっかけは、久保田さんのお子さんの「たけし君」が、重度の障害を持って生まれてきたことだ。子育てが一段落したらすぐさま社会復帰するつもりでいた久保田さんは「障害者のお母さん」になったとたん、社会から孤立することになった。
 久保田さんは、たけし君のやりたいことをやりきる衝動、熱意が、障害とか健常という壁を越えて、人としてすごいと思った。時にはそれを問題行動として片づけられてしまう彼ら。しかしそこに生きる根源があると感じた。それを基軸にしてレッツは活動を始めた。
 人に対して、排除しない、無視しない。全てを受け入れる。そうすると混とんとしてくる。その中から、化学反応のように新しいものが生まれてくる。人と人との関係も、個人のあり方も、新しい何かが見えてくる。それを提起してプロデュースしていくのがレッツの「たけし文化センター」だ。一つの象徴として、重度の障害のある「くぼたたけし」の一人の人間としてのありようを全肯定するところから始まっている。人間を分類せず、人それぞれの中にある可能性に注目し、個人と人、社会をつなぐことを目的として活動している。





以下、インタビュー

1.アートセンターの活動

「たけし文化センター」がプロデュース
点在する拠点をアートでつなげ、活性化する

 たけし文化センターは、誰も排除せず、孤立しない社会にするソーシャルインクルージョンの考えを根幹に活動をします。例えばレッツの障害支援施設ARSNOVA(アルス・ノヴァ)を、施設の業務を保ちながら地域に対して開いていけるよう、ワークショップや研修のための企画などを通して、プロデュースしています。情報センターの「たけし文化センターINFO LOUNGE」では、チラシ情報を提供しながら、来訪する個人から多様な企画を生み、普段の生活にないつながりを街に生んでいます。
 これをドットアーツというアートセンター構想として広げていこうとしています。ある機能や目的を持った施設が、その目的を保ったまま人や地域とのつながりを促進し、新たなものを生み出しながらまとまりをつくってゆく。それはちょっとした心持ちと仕組みを織り込むことでできると考えています。レッツ以外の既存の施設も対象にそうした施設を地域に点在させ、まとめてアートセンターとして位置づけるものです。

2.イイトコロ発見

人間も芸術も分類しないほうが面白い

 現在の芸術って、なんだか堅苦しくなっていると思うんですよ。ジャンルを分けて、うまい人のものばかり選別して作品を発表する形式に凝り固まって。だけどアートって本来そんなものじゃないはずです。どんな人も何か表現できるし、それを面白いと思える人だっている。分類せずにいろんな人がいろいろなものを自由に発表する、そういう場があっていいはずです。レッツは各自の「イイトコロ」を発見するため自由になんでもやります。




3.人材を育てる

子供を無理におとなしくさせないで見守る
人間として懐が深いスタッフに成長する

 障害を持つ子供たちはやりたいことをやっている時は問題を起こしません。やめさせようとすると問題を起こすんです。だから子供を預かっても、行動を縛っておとなしくさせようとするような管理はしません。それで新しく来たスタッフはよく混乱します。いわゆる健常者は予定調和するのがあたりまえと考えてしまいますが、障害者の前ではそれはありえないことだとスタッフに教えます。自分がわからないからといって行動を禁止させない、見守る側の心がざわざわしても手を出さない、そういう現場からアートが生まれ、サポートする人間が成長する機会になる。障害者と接することは懐の深い人材の育成にもつながるんです。
 人材育成は事業として取り組んでおり、浜松市主催の「コミュニケーションを核とした地域づくりを推進する人材育成事業」の研修生も受け入れて、現場で学んでもらいました。その中からレッツの社員も生まれています。

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NPO法人 クリエイティブサポートレッツ

浜松市西区入野町8923-4 松下ビル TEL 053-440-3176


NPO法人 クリエイティブサポートレッツ(えぬぴーおーほうじん・くりえいてぃぶさぽーとれっつ)

- 略歴 -

2000知的障害児者クリエイティブサポートレッツ設立
2002静岡県障害者芸術祭参加。奨励賞受賞
2003トヨタエイブルアートフォーラムワークショップ開催
2004NPO法人 クリエイティブサポートレッツとなる
2005「食とアートのグローカル発見プロジェクト」 スタート
2006シャッタージャック(静岡市紺屋町名店街)
仮囲いプロジェクト(浜松市南区役所建設地)
2007アートスクール開始
2008浜松アートフォーラム開催
2009たけし文化センターBUNSENDOオープン
2010障害福祉サービス事業所「ARSNOVA(アルス・ノヴァ)」を開設


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