» 静岡図書館友の会(しずおかとしょかんとものかい)|ふじのくに ささえるチカラ

静岡図書館友の会(しずおかとしょかんとものかい)

図書館を文化活動の場として活性化する
市民と本・図書館をつなぐイベントを展開


しずおかとしょかんとものかい

静岡図書館友の会


静岡図書館友の会 代表 田中文雄 


取材日:2012 / 1/ 30

市民の理解を深め、図書館の発展のため、サポートする活動

 静岡図書館友の会(以下、友の会)は、図書館を愛する人々が多方面から集まって結成された。図書館協議会委員や元図書館長のような専門家のほか、朗読・読み聞かせのボランティア、家庭文庫を開設する人、歴史・郷土史を研究する人など様々な文化活動をしている人達が数多く参加している。
 そうした人達にとって、図書館は知識を得る大切な場所というだけでなく、様々な市民活動を周知する場所でもある。図書館職員が企画した展示で刺激を受けることもある。それゆえ図書館が市民の交流の場として健全に運営されることが地域の文化活動を守ることにつながるという問題意識を持っているのだ。ところが世間では「本を貸してくれる場所」程度の認識で、図書館がいかに文化活動に貢献しているか理解されていない。そのため、友の会は市民の理解を深めるような活動をしている。イベント開催で文化への興味をかきたて、交流を促す狙いもある。
 年1回、静岡市立図書館と共に図書館フェスティバルを開催。おはなし会や工作体験、朗読会などを実施する。そのほかにも図書館ツアーを企画したり、文化人を招いて記念講演会を開催したりする。市民と本、市民と図書館を近づけ、市民も図書館も文化的に発展させようという考えだ。図書館が市民の文化拠点として活性化すれば、文化活動をしている人たちにとっても活動を広めるきっかけにもなる。
 4年前の設立当初、200人程度だった友の会の会員数は現在300人ほどになった。図書館のことを理解する市民は着実に増えている。13人の運営委員を中心に会員の知恵を集めて、市民のための文化施設として図書館の機能を高めるために工夫をこらしている。





以下、インタビュー

1. 図書館フェスティバル、ツアー、講演会

市民と図書館を近づけるイベントで活性化
著名な文化人を招いて講演会も開催

 毎年、図書館と友の会が協力して図書館フェスティバルを開催しています。市民に図書館に来てもらって理解を深め、活用してもらうためです。子供向けには、おはなし会や工作、大人向けには講演や朗読、企画展などを用意しています。そのほか、図書館ツアーでは、普段見ることのできない図書館の内部を見せてもらい、現場の方に説明してもらいます。
 年一回の総会では、著名な文化人を招いて講演をしてもらっています。講演は一般の方々も視聴できるようにして、図書館や友の会のことを知ってもらう機会になるよう図っています。これまで、清水区ゆかりの作家村松友視氏、御前崎市出身の俳優加藤剛氏、静岡市生まれの小説家諸田玲子さんに講演してもらい、今年(2012年)は詩人・俳人でエッセイスト、翻訳家でもあるアーサー・ビナード氏を招きました。大きなホールを借りて出来るだけ多くの人が集まれるようにしています。

2. 活動を広げていく

「静岡の100冊 私の1冊」を広く募集
地元の文化と本のことを考えるきっかけに

 2012年3月まで、本を公募する「しずおか発見 静岡の100冊 私の1冊」という企画を実行しました。静岡にゆかりの作家や静岡を舞台とした作品、静岡に関わることならジャンルを問わずに市民が応募できるものです。友の会顧問の平野雅彦静岡大学客員教授の話からアイデアをいただきました。100冊がまとまったら図書館フェスティバルなどで公表します。この活動も市民に静岡の文化を意識しながら本を楽しんでもらい図書館とつなげる狙いがあります。友の会で始めたものですが、後で静岡市立中央図書館から声がかかり、今は一緒にやっています。図書館フェスティバルもそうですが、友の会としては、図書館と協働することで、本音を語りあえる関係を作り、今後の活動のためのヒントを得たいと考えています。
 友の会のサポートによって市民の図書館への理解度が高まってほしい。そして市民の後押しによって図書館が一層活性化することにつながっていってほしいと思っています。

3. 大切な図書館の役割

本がある環境が地域の発展、生涯教育で大切
図書館の機能を知ってもらい、活用につなげる

 誰もが本を読める文化的な環境が地域の発展にも、生涯教育にも、市民の自立にも大切です。しかし、「無料で本を借りる場所」というような認識ではいけません。かつて図書館に指定管理者制度の導入議論があり、結局は直営方式の維持が決まったのですが、議論の過程で、図書館の役割が市民に認知されていないことが分かりました。例えば、図書館職員が求めに応じて必要な情報を提供するレファレンスサービスがあり、市民と職員が接するカウンターは気づきの場にもなります。地域文化に関わる興味深い企画展などを図書館自らがやっています。そうしたことを知る市民が少ないのです。市民が図書館の機能を理解して活用すれば地域の文化は一層充実するはずです。
 2011年には「静岡市立図書館の運営に関する提言書」を作成し、図書館のあるべき姿について提言しました。地域文化を支援する図書館は、皆が時間をかけて構築する必要性があるということを知ってほしいですね。

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静岡市立中央図書館

静岡市葵区大岩本町29番1号 <連絡先> TEL 080-6910-9434(月-金 10:00-15:00)


静岡図書館友の会(しずおかとしょかんとものかい)

- 略 歴 -

2008静岡図書館友の会設立
2009第1回総会開催(以後、毎年開催)
作家の村松友視氏が記念講演
図書館フェスティバル開催(以後、毎年開催) 
図書館ツアー開催
2010俳優の加藤剛氏が記念講演
2011小説家の諸田玲子氏が記念講演
2012詩人・俳人・随筆家のアーサー・ビナード氏が記念講演


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