犀ヶ崖資料館
浜松市中区鹿谷町25番10号 <連絡先> TEL 053-588-7462(平野)

略歴
1930 | 遠州大念仏団(遠州大念仏保存会の前身)が結成される |
1983 | 犀ヶ崖の脇に建つ宗円堂が犀ヶ崖資料館となる |
1990 | 結成60周年記念「遠州大念仏大競演」を開催、記念誌を発行 |
2000 | 結成70周年記念「遠州大念仏大競演」を開催 |
2010 | 結成80周年記念「遠州大念仏大競演」を開催 |
取材日:2012.1.17
大念仏というのは全国にありますが、これだけの数がまとまっているのは例がありません。地元遠州の大切な文化です。かつては浜松の中心部など沿岸の方の地域まで活発だったようですが、やんちゃが過ぎて時の政権の規制を受けて徐々に衰退し、取締りが緩やかだった北の農村地帯で生き残ってきました。だから、保存会に所属するのは、浜北区や、磐田市、袋井市の北の方の地域が中心です。
双盤[そうばん:真鍮製の鉦(かね)を2つ向かい合わせにしたもの]、太鼓、笛といった鳴り物類は各組で大きな違いはないですが、装束や踊りは組ごとに違います。各組が競い合った時代に少しずつ独自性が生まれていったと思われます。ですから、それぞれの組が自分達の地域の風物として自主的に維持・保存し、保存会は主に組間の融和や支援活動を目的としています。
2011年8月に、磐田、天竜、浜北の商工会の声がけで慰問団を結成し、東日本大震災の被災地に出向いて、念仏供養をしてきました。同じように民俗芸能が残る東北地方の方々を励ましたいという思いからです。被災地では念仏を見る人々が手を合わせて感謝してくれました。犀ヶ崖で無念の死を遂げた人のための供養が、被災地の方々の供養にもつながっていると思います。今でも同行した関係者が集まると自然に「あのとき行って(少しでも心を安らげることができて)良かった」という会話になります。
自分たち地域でも、親族の初盆で大念仏をやってもらった感謝の気持ちを持ち続けていて、それが遠州大念仏を後世に伝えていかなければという使命感になっています。最近は少子高齢化の影響もあって、担い手不足のため休会する組もありますが、これまでも休会したあと復活した例も少なからずありますので、保存会の活動を続けていくことが重要だと考えています。
浜松市中区鹿谷町25番10号 <連絡先> TEL 053-588-7462(平野)
1930 | 遠州大念仏団(遠州大念仏保存会の前身)が結成される |
1983 | 犀ヶ崖の脇に建つ宗円堂が犀ヶ崖資料館となる |
1990 | 結成60周年記念「遠州大念仏大競演」を開催、記念誌を発行 |
2000 | 結成70周年記念「遠州大念仏大競演」を開催 |
2010 | 結成80周年記念「遠州大念仏大競演」を開催 |